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レクサスの人気車「RX」を北海道で試乗

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道にはSUVに満ちあふれている。これは売り上げにも現れていて、レクサスの場合、その7割がSUVであるとか。その人気の秘密は何か。レクサスの主力モデルに触れることができたのでレポートする。

レクサスSUV 3兄弟の中堅

LEXUS RX

レクサスのSUVはボディサイズの小さい順にNX、RX、LXと3車種をラインアップする。今回試乗したのは、三兄弟の次男にあたるRX。いわば中核モデルだ。レクサスRXは2015年10月に日本で発売開始。全長4,890mm、全幅1,895mm、全高1,710mmという大柄ボディに、2.0リットルのダウンサイジングターボエンジン(RX200t)もしくはV型6気筒3.5リットルガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドユニット(RX450h)を搭載する。

LEXUS RX 450hのパワーユニット

ともに前輪駆動と四輪駆動モデルが設定されている。 今回試乗したのは、そのうちのRX450h(602万5000円〜)。システム合計で230kW(313ps)のハイパワー車だ。果たしてこんなにパワーはいるのか? SUV嫌いの私の中は疑問符でいっぱいだった。乗る前までは……

SUVってこんなにエレガントな乗り物だったのか!?

LEXUS RXのリアビュー

試乗は雪降る北海道で行った。SUVの悪口を言ったらいくらでも出てくるほどSUV嫌いの私であるが、純白の雪景色の中に佇むRXを見た瞬間、心が奪われた。ソリッドなイタリアンレッドともフランスのワインレッドとも異なる日本らしい赤が実に上品で美しいのだ。さらに大型のスピンドルグリルが力強さと頼もしさを感じさせる。後端を大胆にカットしたクーペ的な形状も実に都会的。これがボディカラーと相まって実にエレガントでスタイリッシュに見えるのだ。私がRXを買うなら、いやレクサスを選ぶなら、このレッドマイカクリスタルシャインで決まりだ。

運転席のドアを空けると広がる美世界

LEXUS RXの車内

ドアを空けると、更に心が騒いだ。アイボリーの本皮にバンブー(竹)のオーナメントパネルによって、明るい室内空間。どうしても黒を基調としたシックな室内空間が多いSUVの中で、このインテリアは新鮮だ。触った感触が秀逸なのだ。革はしっとりとした肌触りで、シートに座ると、体の位置がぴたりと決まり、フィット感と高いホールド性を実現、いつまでも座っていたくなる気にさせてくれる。さらにヒートシーターやハンドルヒーターを備え、素早く体を温めくれる。

センターコーソール部

心惹かれるインテリアで目を奪われるのは、ステアリングおよびインテリアパネルに使用されている素材が、バンブー(竹)という、実に日本らしい素材を用いていることだ。竹を使ったインテリアは数多くあるが、ステアリングホイールをはじめ、室内空間に利用したのは、おそらくレクサスが初めて。レクサスがインテリアに竹を使ったのは2012年に発売した2代目「GS」からとのことだが、その明るい色調、美しさにほれてしまう。特にステアリングホイールは11枚の竹を張り合わせ曲げ、手で磨き塗装するという職人技から生み出された逸品だ。触れると、その上質な質感とともに、どこかホッとした気分になる。ラグジュアリーとは見た目や値段だけではなく、その触れる感触がよくなければならない。日本のラグジュアリーブランドらしい素材の選び方に、レクサスの心意気を感じる。

後列ドアを開けた様子

収納も十分!

SUVだから、広々としているし、収納も十分で使い勝手がよい。その使い勝手のよさをさらに感じるのは、電動で倒れる後列シート。ゴルフバッグが4個楽々に収納できるという。それらを収納する際、わざわざ後列ドアを開けて、シートを倒して云々……ということなく、自動的に前に倒れるのは本当に便利だ。

ラグジュアリーな乗り心地にうっとりする

ECOモードのインパネ

雪道を走りはじめた瞬間、その快適さにうっとりする。ハイブリッドカーならではの静粛性により、極上の車内空間は外界から完全に隔離。雪景色だけが移り変わっていく、そんな印象だ。そして荒れた雪道を走ることで、ボディ剛性がしっかりして、サスペンションがきちんと振動を吸収していることがわかる。アイスバーンの雪道を、スムースに走りぬけてゆく。とても安定しているので安心する。 フィーリングは、ドライバーに無用な緊張感を強いないスムースでライトなもの。SUVというと、どうしても重たい、とか、重心が高くロール量が大きいというイメージを持つが、レクサスRXは、動きが実に穏やかで、見た目と異なり軽快なのだ。誰でも運転しやすいだろう。 雪道で怖いのは、スリップと視界不良だ。実際運転中、何度かリアが滑ってヒヤリとしたが、電子制御が介入し車体は瞬時に安定。その他、レーンキーピングアシストをはじめ、各種安全装置が働き、不慣れな雪道でも安心して走行することができた。また日が落ち街灯がなく、さらに吹雪という悪条件の中でも走行したが、RXの3眼フルLEDヘッドライトは実に見やすく快適だった。先行車や対向車に直接ハイビームを当てないアダプティブハイビームシステムによって、常にハイビームポジションのまま走行することができたし、フロントディスプレイに車速を映し出すフルカラーヘッドアップディスプレイで、視線を落とすことなく運転できることのありがたみを知った次第。さらにこのディスプレイはナビも表示するから、知らない北海道の夜道で本当に助かった。

スポーツモードも用意し走りも楽しめる!

さて、RXに鞭をうってみよう。SPORTSモード、SPORTS+モードという二つの楽しい遊びを用意しているのだ。

SPORTSモードに変えると、タコメーターが現れる!

SPORTSモードにするとメーター表示が代わり足回りは固めのセッティングに。雪道ゆえ高速走行はしなかったが、それでも切り替えることで、スポーティームードを五感で感じとることができた。

アクセルペダルはオルガン式

それにアクセルペダルがオルガンタイプなのも好印象。実に使いやすくワインディングを走ってみたいという気持ちを抑えることは難しいだろう。いっぽうで、飛ばすクルマでもない気が起きないのも正直なところ。それは動力性能云々ではなく、着座位置の高さであったり、ノイズの少なさからくる。スポーツ要素とはかけ離れた面がそうさせるのだ。

 

SUVに対する印象を大きく変える1台

 

 

 

 

 

 

 

私はSUVという車が嫌いだった。無駄に高い車高、無駄な大きさ、それに無駄にガソリンを喰い、あまつさえ無駄に維持費が高い。積載量が多いといっても、ステーションワゴンと変わらない。無駄に車高が高いから立体駐車場で断られることも。しかしRXの力強さと美しさを両立させた外観、そして完成度の高さに惚れた。無骨なイメージのクルマをエラガンスに変え、車体のスペックの凄さを語ることなく、自然とやってのけてしまっている。レクサスの考えるラグジュアリーとは、見た目の華美さや高級素材を使うだけではなく、それをモノとしてイイと五感で訴えてくるのだ。しかも安全に楽しく。今回は雪道であったが、今度は見慣れた道を走ってみたい。見慣れたいつもの道を、RXは素敵な風景へと変えてくれる気がした。SUVが嫌いな私であったが、RXはいいなと素直に感心し、乗りながら自分の狭量を恥じた。そして普通に4人家族が快適に過ごせるクルマとしてSUVは最適解であるとも思った。なるほどSUVが人気なのもわかる。しかし、それは家族がいたらの話。独り身の自分には未だ早いようだ。

アドセンス




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