スーパー耐久

CIVIC TCRから見た10時間耐久レース

更新日:

広告コード

Modulo CIVIC Type-R(97号車)

今年のスーパー耐久の一つの目玉が、今年新設のST-TCRクラスだろう。中でもModulo Racing ProjectとMOTUL DOME RACING PROJECTによるHONDA CIVIC Type-Rは、開幕戦のデビューウィンをはじめ、土屋圭市選手がスポット参戦をはたしたなど話題にことかかない。しかしこのマシンは元々、スプリント向きの車両。果たしてCIVIC Type-Rは富士の10時間耐久レースを走りきることができたのだろうか。

今年新設の新カテゴリー「ST-TCRクラス」

TCRとは、WTCC世界ツーリングカー選手権のプロモーターであったマルチェロ・ロッティ氏らが2015年に新たに立ち上げた国際ツーリングカーシリーズ。ツーリングカーレースのFIA-GT3版といったところで、FIA-GT3同様、一般にも販売されている。車両は排気量2000CCの2輪駆動、4ドア、もしくは5ドアの市販車をベースとしており、改造箇所もかなり制限していることから、比較的市販車に近いものとなっている。とはいうものの、スーパー耐久のST-1クラス(3501cc以上の車両)やST-2クラス(3500ccまでの四輪駆動車)と遜色のないラップを刻むことができるというから侮れない。そして近年高騰しているFIA-GT3車両に比べ、圧倒的安価で市販車に近いことからレースの敷居が低くのも見逃せないポイント。FIA-GT4と共に今後注目されていくこと間違いナシのカテゴリーなのだ。

今回の10時間耐久レースのTCRクラスには、2台のCIVIC TCRのほか、AudiのRS3 LMS、

そして第3戦の鈴鹿にスポット参戦した、VWのGOLF TCRの5台がエントリー。

参戦中のCIVIC TCRは、イタリアのコンストラクターであるJASモータースポーツが製作したもの。JASモータースポーツは、世界ツーリングカー選手権(WTCC)を闘うホンダ・シビック・タイプRの開発も担当しており、昨年からはTCR用シビック・タイプRも手がけている。ただしTCRはスプリントレースであるため、スーパー耐久用はヨーロッパ仕様から一部変更されている。

出番を待つ道上龍選手

ドライバーもCIVIC勢には、黒澤拓哉、道上龍、中野信治といったビッグネームが並び、GOLF TCRには脇阪寿一がステアリングを握る。

勝てばチャンピオン決定の大勝負!

富士戦前まで、CIVIC TCRはポイントランキングでMOTUL DOME RACING PROJECTの98号車が1位、そしてModulo Racing Projectの97号車が3位につけている。98号車にとって、勝てば王座獲得となる大切なレースだ。

決勝日前日に行われた予選では、Racingline PERFORMANCE GOLF(フィリップ・デベサ/密山祥吾/脇阪寿一 組)がクラストップの15番手スタートを獲得。98号車がコンマ5秒遅れの総合17位、そこから1秒遅れて97号車が総合21位に入った。

接触、エンジントラブルと試練が続く

朝8時から始まったレースは、2台とも序盤からよいペース。開始1時間後には、98号車が2位、そして97号車も3位を走行。その後もよいラップタイムを刻みながら、レースは進んでいく。

ルーティンのピットもトラブルなくこなし、順調に進んでいたのだが……

14時をすぎた頃、97号車は他車との接触により緊急ピットインを余儀なくされる。

ドライバーには怪我はなかったものの、マシンはフロント部分を大きく破損し、ラジエーター、フロントカウル、スプリッターを交換することに。その作業は約1時間ほどかかり、車両はレーストラックへと戻っていった。そして15時30分過ぎには、98号車にもエンジントラブルが発生。98号車のエンジンは、木曜日にもばらつきがあったという。原因は不明で、帰って開けてみないとわからないとのこと。そしてチェックのために戻ってきた97号車と共に一時ピットは、2台が並ぶ慌ただしい状態となった。

完走しチャンピオンシップに王手

その後、両車ともピットアウトするも、どちらも不安をかかえたままの走行に。

トラブルはあったものの、その後は周回を重ねて18時にチェッカー。ST-TCRクラスは、Racingline PERFORMANCE GOLFが参戦2戦目にして初優勝。97号車はクラストップから27周回遅れのクラス3位でフィニッシュ、98号車は長時間のピット作業が響き、74周回遅れのクラス4位でレースを終えた。

気を引き締めて次戦に臨み、チャンピオンを目指す

レース後、監督は「今回、できうる処置はとってきた。特に10時間のために何かやった、ということはなく、通常メンテナンスをしっかりやってきたが、色々問題は立て続けに発生した」と総括。いっぽうで「これまでのレースを通じ、CIVIC TCRはガソリンタンクがセンターにあるので、コーナリング性能が高いサーキットが得意だと感じている。今回、ポイントをつんできて、ウェイトハンディキャップがあることから、厳しいレースになるとは感じていた。しかし、富士スピードウェイの3セクターとの相性はわるくはないと思っていた。次戦はテクニカルな岡山国際サーキット。いい結果が出せると思う」と語り、「残り1戦でチャンピオン候補だが、気を引き締めてかからないと、何が起こるかわからない」と手綱を引き締めていた。

アドセンス




アドセンス




-スーパー耐久
-, , ,

Copyright© Portrait in CARS , 2018 All Rights Reserved.